去る4月4日、一般社団法人上田青年会議所主催のネット討論会でのさとう千枝の発言を紹介します。
自己紹介を兼ねて、長野県議会議員選挙に立候補を決意した理由をお聞かせください。
皆様こんにちは。私はさとう千枝と申します(手話を使挨拶する)。私は今回の県会議員選挙に東御市区から立候補しております。どうぞよろしくお願いします。
私はこれまで10年にわたり東御市議会議員として市民の皆様の声を市政に届けてまいりました。しかし皆様の声を実現するには、やはり市と県との連携が必要という場面が多く感じられました。県議会を市民にとってもっと身近なものとして、市民の皆様の意見を県政に反映させていきたいということが立候補の主な理由です。
私の父は東御町長、県議会議員を長年にわたり務め、政治は身近な存在でした。地域のため、人々のために力を尽くす父親の後ろ姿を見て育ってまいりました。
私には子供が3人おります。今年30歳の長男は重い障がいを抱えて生まれてきました。そんな時、まわりの皆さんから暖かい声をかけていただき、大変うれしかったです。
どんな障害が重くても大切な命です。
一人だけで抱え込まず、障がいがあってもこの子のためにもしっかり育てようと親の会を作って励まし合ったり、子どもたちを中心とした音楽グループを結成したり活動は現在も続いています。
女性詩人 金子みすゞさんの作品に「みんなちがってみんないい」という詩があります。私はこの言葉が大好きです。障がいがあるからといって差別することなく、障がい者も健常者もみんな一緒に、それぞれの個性が生きる社会を実現していきます。
一つ目の質問 この地域の抱えている問題や課題などをどのような政策で解決するのかお聞かせください。
いま地域の大きな問題は値上げです。この4月には生活用品を含めて多くの商品が値上げされました。すでに電気料金は倍になっており、このままでは生活できないという深刻な声が私のもとにも届いております。そんな中で私は3つのことを提案いたします。
第一に、未来をつくる子ども施策の充実
- 国でもこども家庭庁が発足しました。子育て支援は喫緊の課題です。子どもを真ん中に、切れ目のない支援を社会全体で支えて行きたいと思います
- これまで保育料や子供医療費の無料化については取り組まれてきました。私はこれをさらに進め、小中学校の給食費無料化に取り組んで行きたいと思っています。
- 最近不登校問題が深刻化しています。その陰にはいじめや子供たちによる家族介護問題などがあります。困難を抱える子供たちやそのご家族への支援体制が必要だと感じています。
第二に、「みんな違ってみんないい」という社会の実現を目指してまいります。
- いま障がいを持つ人たちが、当たり前に生活していくための政策や男女間格差、ジェンダーなどの政策が求められています。多様性を尊重し個性を認め合い、人権が大切にされる社会をめざしてまいります。昨年制定された障がいのある人も、ない人も共に生きる長野県条例、障がい者共生条例にもとづく施策を進めてまいります。
第三に、安心な医療・福祉施策の拡充です。
- 医療福祉施策の拡充により健康長寿と介護医療施策を推進してまいります。高齢者が元気で長生きをしていただくためにも、今まで以上に健康づくりに取り組んで行きたいと思っています。
- 働きたくても働く場所がない方に対する就労支援を進めるなど社会参加への取り組みを進めてまいります。
二つ目の質問 この地域の魅力と資源を活用して、どのような政策で活性化していくのかお聞かせください。
東御市の魅力は何でしょうか。私は東御市には他にはない3つの魅力があると思います。
第一に、広大な自然です。烏帽子岳・湯の丸山・籠の登山から浅間山に続く2千メートル級の峰々は都会から多くの観光客を呼び込んでいます。コマクサなど高山植物に出会えるのは全国でもまれな場所です。最近ではGMOアスリーツパーク湯の丸施設が加わりその魅力に一層磨きをかけています。
第二に、魅力ある農産物です。巨峰・シャインマスカットなどのぶどう、八重原米や白土馬鈴薯など多様な農産物が収穫されています。最近ではワインが加わりました。魅力ある農業に取り組もうと、県外から多くの若者がやってきています。
第三に、海野宿の街並みです。全国的にみても江戸時代を彷彿とされる素晴らしいうだつや海野格子に感動することでしょう。全国的に見てもこれだけの伝統的建造物が集積されている地域は他にはありません。これも海野宿にお住まいの皆さんが熱心に保存に取り組まれた成果に他なりません。
自然と農業、そして街並みという3つの大きな財産を「とうみ」という統一ブランドとして一体的に創出する取り組みが何よりも必要ではないでしょうか。
地域の農業に対しこれまで以上の支援・魅力度をさらに高めるための取り組みも欠かせません。長野県は、ワインによる地域活性化のために祢津御堂地区にビンヤードを造成してきましたがその活用はこれからです。
ワインや特産物を中心に、観光客向けに飲食と販売、宿泊を一体化した観光施設の誘致をすることにより東御ブランドを確立していくことが必要と考えます。
市と県が力をあわせ、そこに地域の皆さんが一緒になって地域の活性化のために取り組むことが必要ではないでしょうか。私もそのために全力を尽くします。
三つ目の質問 長野県議会議員の使命・必要性をお聞かせください。
地方自治とは県・市区町村などを単位として、その住民が自主的に政治を行うことです。議員の使命とは、県民の直接選挙によって選ばれた公職として常に県政の課題を把握し、公益性の見地から県全体を見据え、県民の多様な意見を県政に反映させることです。
平成の大合併がありました。合併してもしなくても長野県全体が同じく発展しなければいけません。財政力の低い町村もありますが、県が手をたずさえることで、同じように発展していかなければならないと考えます。
また、最近は地球温暖化による気象異常事態の影響から災害など一部の場所で大規模な被害が発生することが多いことから、国や県が重点的に応援することが大事なことだと考えます。
市町村議会も県議会も二元代表制の考え方は同じだと考えます。
議会と首長は一歩の距離感・緊張感をもって接し、より多くの情報をもっている議員は首長に対して、提言をしていくことも大事な役割です。
また、民意を県政に反映させるために、県民の皆様の意見を聞いたり、議員の使命説明を行い県民の声を議会に反映させて、住民福祉の向上を図っていくことが議員の使命と役割と考えます。
最後に自由に発言してください。
私は、中学校・高校・大学と合唱部に所属し、現在でもコーラスの醍醐味を楽しんでいます。コーラスの楽しみは息を合わせ、1つになってそれぞれの音域の音を奏で、歌のすばらしさを伝えていくことです。それと同じように皆様のご意見や思いが県に届くことによって地域が住みやすくなるよう、皆様と共に素敵なハーモニーを奏でていきたいと考えます。
誰をも取り残さない社会を作るため現場主義を貫き、女性の視点で粘り強く前進してまいります。